不滅の国際プロレス '79-'80 超大物外国人が続々登場編②

mugiwara-kun2007-03-27







7 ネルソン・ロイヤルvs阿修羅原 NWA世界ジュニアヘビー級選手権試合 1979.10.5後楽園ホール(11:49)

この年の八月に「夢のオールスター戦」が実現したことにより、東京12チャンネルでは、「90分枠の生中継」を。(S55 3月31日の後楽園大会も。)

「三大タイトルマッチ」ということで、ロイヤルの持つNWA世界ジュニアタイトルに原が挑戦。

レスラーとしては、全盛期を過ぎたロイヤルだが、肉体的な衰えを感じさせないようなグラウンドレスリングを。

そして、ロイヤルはロープ際で反則スレスレのチョーク攻撃?

レフェリーのカウントが入ると、ブレイクするが、間髪いれず、エルボーやニーを入れていくロイヤル。

ロイヤルの巧さに、押されっぱなしの原は、ドロップキックから得意のラグビータックルで流れを変えようとする。

ところが、ベテランのロイヤルは原の動きを、冷静に見ていて、再び、タックルに行くところをかわしていく。


8 アニマル浜口、マイティー井上vs大木金太郎上田馬之助 IWA世界タッグ選手権試合( 26:39)

いきなり、上田につっかかって行く井上浜口に対し、

大木は、その中に入ろうとせず。

大木としては、今回のタッグタイトルよりも、木村からIWAタイトルを奪取することと、日本のマットでインターヘビー王座の防衛戦をすることを重要視している。

試合が始まっても、大木はマイペースを。

上田ひとりで井上浜口を相手しているように見えたが、
 

上田のピンチに救出に入ってきた大木。

コンビネーションに疑問視されていた大木上田の「日プロ」コンビだったが、連携はスムーズに。

井上たちも機動力を生かした攻めを見せるが、

大木は、上田に攻めさせておいて

要所要所で大木が決めていくという戦法に。


9 ニック・ボックウィンクルvsラッシャー木村 AWAIWA世界ヘビー級選手権 ダブルタイトルマッチ (16:30)

それまで、全日本マットを主戦場にしていたAWA王者ニックだったが、国プロでタイトルマッチを。

木村のオーソドックスなレスリングに対し、ニックは時折、エルボーなどラフに。

途中で生中継終了したため、8ミリ の映像に。

是が日でも、アメリカにAWAタイトルをもって帰らなければならないニックとしては、「反則裁定」、「リングアウト」などで「逃げ」ようと、ロープ際で試合を進めていこうとする。


10 ラッシャー木村グレート草津vsルー・テーズニック・ボックウィンクル 1979.10.6沼津市民体育館 (18:29)

特別レフェリーとして招聘されたテーズだが、血が騒いだのか最終戦で国際のトップクラスとの試合を。
「現役」としては、S5010月の「対猪木」以来となるテーズ。

どこか、国プロ勢が気後れしているように見えないことも無いが・・・。

前日、「反則」で逃げられたニックを木村がお返しとばかりにレスリングで。

木村と草津は、同士討ちを狙おうと、お互い、ニック、テーズを投げ飛ばすが。


11 バーン・ガニアvs阿修羅原 1979.11.14諏訪湖スポーツセンター (4:50)

一度は引退したものの、復帰した「帝王」ガニアがハードスケジュールの中、一週間(四大会)に特別参加。

腰には、前日木村から奪ってIWAタイトルが。

エース候補の原に吉原代表が期待を込めてのマッチメークと思われる。
 

原としては、ラグビータックルで流れを変えたいところだが、ガニアはポイントをずらして、ダメージを軽減している。

そして、ラグビータックルに来た原を交わして、丸め込むガニア。


12 阿修羅原vsジプシー・ジョー 金網デスマッチ 1980.1.16岡山武道館(19:52)

この日、正々堂々と クリーンファイトを仕掛けていくジョー。タイツ同様、ストロングスタイルか?
 

なぜか、クリーンにブレイクする。

突如として、ラフファイトを仕掛けてきたジョー。

そして、凶器を取り出し、デスマッチらしい攻防に。


異種格闘技戦」やアンドレ、ハンセン、シンなどの強豪外人相手にスリリングな試合を売りにした「新日本プロレス」、「日本人対ガイジン」というスケールの大きいアメリカンプロレス色を前面に出していた「全日本プロレス」。オーソドックスなレスリングテクニックの攻防と「流血」を売りにしていた国際プロレスだけは、爆発的な人気を得ることができず、よりアングラな世界へ・・・・・・。